他人には全く役に立たない備忘録です。調べ物、調査中の記事、情報になる前段階のアイデア等が多く含まれます。したがって情報は正確ではありません。

   

2009年1月25日日曜日

記憶力に関すること

ホスファチジル・セリン

ホスファチジルセリン(PS)は脳細胞特に神経細胞膜に多く含まれるリン脂質で、脳の栄養素とも呼ばれています。
PSは狂牛病発生以前は牛の脳より抽出された物が、欧米で多くのアルツハイマー症や老人性痴呆症の治療薬として
有効性が認められていました。現在は大豆抽出物のPSが使用され、一部ではその作用を疑問視する人もいましたが、
多くの臨床試験で(医薬品と同じように二重盲見試験を実施)その有効性が確認され、他の脳機能改善薬やイチョウ葉エキス等の健康食品素材がほとんど有効性が認められ無かったのとは対照的な結果を示し再評価されています。
記憶力改善、ボケ防止の他に学習能力向上薬としても期待されています。
300mg摂取を4週間続けたのち維持量100mgを摂取する方法が一般的です。


PSはガングリオシド等脳組織の中心的構成要素で、神経細胞膜においてエネルギーの出し入れや神経伝達物質の放出やシナプスの活動等の情報伝達などの神経細胞の機能発現に深く関与しています。
例えば脳細胞内への栄養素の取り込み・老廃物の排出、細胞内外へのイオンやシグナルの通路、ホルモンや神経伝達物質の放出、細胞間のコミュニケーションや認識、細胞の成長調節等に密接に関係していることが解明されてきました。
脳はエネルギー源として一日に約200gの糖質を必要としますが、PSは脳の糖質濃度を4倍にする事が解明されました。
脳内のエネルギー代謝が活性され、名前・数字・場所・文章等を覚える学習能力、それを思い出す記憶力、人の顔を識別する能力、物事に対する注意力や集中力、これらの持続性が著しく改善される事が確かめられています。


ホスファチジル・コリン

ホスファチジルコリン(PC)は乳化作用や脂質代謝の改善、肝機能改善、美肌効果等の作用をもつ代表的なリン脂質です。
神経伝達物質であるアセチルコリンを形成する元になり記憶と深い関わりがあることが判ってきました。
アルツハイマー病ではアセチルコリンが低下している事が判明しており、PCを使用した臨床試験が数多く実施された結果、その有効性が確認されました。
PCは体内で合成できないため必ず食品から摂取する必要があります。

脳の神経伝達物質であるアセチルコリンは古くからその構造や機能が明らかにされてきました。
神経細胞内のコリンの濃度が上昇すればアセチルコリンの合成は促進され、情報伝達機能が増幅されると言われています。
また血中のコリン濃度を高濃度に保っておけば自律神経機能を活発化することも確認されています。
また同じコリンでも大豆コリンより卵黄コリンの方が脳内に入りやすく有効であることも判ってきました。
ビタミンB12との相乗効果も大きいと報告されています。